とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

効率化と顧客志向について考えてみる

仕事において、効率化が非常に大事なのは言うまでもありません。ただ、以前にもこのブログで書きましたが、効率化だけに集中しすぎても行き詰まるケースがあるという観点も一方で持ったほうがよいとは感じます。

toaruit.hatenablog.com


最近は日本でもITやAIの大衆化が進んで、効率化の手段の選択肢も増えてきてるように思います。実際に以下の記事にあるように、企業単位の効率化努力はかなりされているようです。とはいえ、全体の生産性が上がってるかというと以下の記事にもある通り、物価高等の影響もあってそこまで努力した結果の享受ができていないのかなと感じます。

toyokeizai.net


当然ではありますが、提供する製品やサービスが顧客に対して価値があることが、ビジネスの大前提としてあります。そもそもの価値提供を分析せずに効率化を行うことが、事業の方向性として適切かという点は考えても良いかなと思います。以下の記事のような、価値やコストを分解するやり方などが参考になるかなと感じます。

logmi.jp


事業判断の行い方としては、Amazonのやり方も参考になると思います。以下の記事にある通り、Amazonでは顧客価値が絶対的なものであって、コストは二の次という考え方です。

toyokeizai.net


顧客に価値を与える事業や取り組みは継続、それが実現できなければ撤退というシンプルなやり方です。通常の会社なら、そこでコストも重要視されますがそこはAmazon、顧客に価値提供できるならやれという判断です。そして十分な価値が提供できると確認できたら、効率化という流れになります。
では、次にどうやって顧客に価値を感じてもらうかですが、一つの観点として最近言われてるのが「カスタマー・アドボカシー志向」です。カスタマー・アドボカシー志向とは、以下の記事にある通り、「ありのままの情報を顧客に提供し、他社製品であっても顧客にとって最良であれば勧めるような正直なビジネスを行う」ような考え方になります。

newscast.jp


今の時代、製品やサービスを出しても、代替手段や競合はやはり出てくるでしょう。自社が絶対的に優位という状態を続けるのは、かなり難しい環境になってるように思います。そのような状況で、変に優位性をアピールしたり無理な効率化をするのは悪手になりうると考えています。もちろん、無理に他社製品・サービスを勧める必要はないと思いますが、極力フェアに自社を評価する姿勢は求められてると感じます。

ユーザーが製品・サービスを見る目も厳しくなっています。下手に誇張や隠し事などしても、いずれバレてしまうように思います。その中で自社の強みを見極め、顧客への価値やコスト構造を作り込んでいくことが重要であると考えています。