とあるIT屋の独白

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二階元幹事長の豪胆さに思うところ

今週の2024年3月25日、自民党の二階元幹事長が次回の選挙に出馬しないことを発表しました。最後まで率直な物言いで、二階さんらしいと言えば二階さんらしいなとは感じました。

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二階さんと言えば、田中角栄元首相に大きな影響を受け国政に入った政治家になります。その政治手法も角栄氏に似ており、地元での支持基盤や人脈などは二階さんの権力の源になっていたと私は考えています。

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二階さんの評価も個人的には角栄氏に似ていると思っていて、功罪が大きな政治家だったように思います。晩年はお金の問題で政治の表舞台から退く形になりましたが、一方で下記の記事のようないわゆる政局観に優れた政治家と言われています。

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この二階さんの政局観というのをもう少し掘り下げてみると、「豪胆さ」にあるのではと感じます。二階さんが選んできた選択は、突拍子もないものではなく情報を収集し、おそらくこうなるだろうという推測に基づいてると私は考えています。ただ、他の人と違うのはそこに迷いなくベットするという点と感じます。

多くの人はしがらみだったり、自分がどう思われるかというのを気にすると思います。それによって、本来取るべき選択を取れないということもあるでしょう。私もそういうことはあるし、それが一概に悪いとは思いません。ただ、二階派周囲から自民党にあまり入れたくないなと思われるような議員を、積極的に受け入れてきました。もちろん、その時点ではマイナスはあっても、長期的には利益があり受け入れるべきだ、というのを二階さんは考えていたように私は感じます。


個人的には、二階さんは取り繕ったり良く見せたりするといったことが苦手な人なのではと感じます。だから、話をすると率直な物言いになってしまうし、批判も受けやすくなります。お金についての説明も、ボロが出ないよう側近に話させたのではと考えています。

二階さんはそのような自分の特性を理解していたと思います。なので、愚直に仲間を増やし主張を通すというのが、彼の行動原理だったのかもしれません。そのような豪胆さを持った政治家は、今では減ってしまったように思います。私自身が良く見せるみたいなのが得意なほうではないので、そのような政治家はけっこう好きではあります。古い時代の考え方かもしれません。ただ、私はそのような政治家がいなくなってしまうことに、やはり寂しさを感じてしまいます。