とあるIT屋の独白

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採用におけるオンボーディングの重要性

ここ数年、人材市場が活発な傾向にあるように、企業において採用活動の重要性は一昔前より上がってるように感じます。転職も珍しい話ではなくなってきてますし、新卒もずっとその会社で働くという時代でもなくなってきているでしょう。いかに自社に合った人材を採用していくかというノウハウは企業において大事なのは、その通りと思います。

採用活動を行っていると、付きものなのがミスマッチです。選考においてミスマッチを減らす取り組みが重要なのは言うまでもありませんが、一方でこれをゼロにするというのは中々難しいような気はしています。例えば事業環境の変化が激しいと、選考時に想定してた仕事内容や組織が、入った時は変わっているなんてこともあるでしょう。
個人的に感じるのは、いわゆるミスマッチを減らす取り組みが、選考時の取り組みだけだと限界が出てくる気はしています。入社後のオンボーディングについても整備しないと、早期離職を防ぐのは中々難しいかなと感じています。オンボーディングの概要は以下の記事にある通り、

www.r-agent.com

オンボーディングにはさまざまな種類があります。メンターがついて立ち上がりを支援したり、会社のビジョンや価値観を理解してもらうための冊子、社内ルールや社内用語をまとめた資料を新入社員向けに配ったりするほか、業務外ですが、ランチ会や飲み会で交流を深める施策を行う企業もあります。

といったものが挙げられます。個人的には、特にOJT部分のオンボーディングは重要と考えています。自律して成果を出せる段階までフォローできるかは、大事と考えていますが、現場ごとにやり方とか異なると思いますので、中々定型化がするのが難しい部分ではあります。OJTにおける観点としては「成果の目線を合わせていくこと」だと思ってて、ここがズルズル曖昧なままだとしんどくなって、早期離職の要因となるとは感じます。ちなみにこれは私も経験したことがあって、この状態が長く続くと本当にモチベーションが落ちると思います。

何が成果か考えるところからが仕事だという意見もありそうですが、個人的にはこの意見はあまり好きではありません。社歴が長い人に対してこれを言うのは分かりますが、まだその現場がどういう雰囲気か分からない人にこれを求めるのは、さすがに酷だなと感じます。入ったばかりで成果が何かがよく分からないまま、暗中模索で仕事するのが果たして生産的なのか。今までの自分のやり方がその会社に合ってれば、それでも良いかもですが、そこが合ってるか合ってないかも分からず仕事し続けて成果も出ないのは、やはりキツいと思います。早期離職者が出てる職場であれば、今一度考えても良い観点かなと私は感じます。
オンボーディングの位置付けとして、以下の記事にあるような、

www.hrpro.co.jp

現実は、「メンターとのマッチング」よりも、「人員不足の補充」と「既存社員の育成」という2つの軸が優先されてしまう。

中途採用者に対する「お手並み拝見」的な関わり方を生んでしまう構造になっている

の状態になっている会社は、個人的な肌感だとけっこうあるように思います。
採用担当の仕事としては、もちろん選考ではあります。ただ、採用した人に対して入社後に、どうオンボーディングするのか自社の状態はどうなのかというのを頭の片隅に置かないと、いくら選考プロセスを良くしても最終的な生産性に貢献できないリスクはある気はします。