とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

昨今のアドテクに対して感じること

Webでいかにユーザが興味を持ってる広告を出すか。オンライン広告が伸びているなかで、IT技術を駆使して広告収益の最大化を追及してきたのが通称アドテクと呼ばれる分野です。ただ、昨今話題になったCookie規制に端を発したユーザ情報の取得制限がAppleを中心に進められていて、アドテクの業者も色々大変だなと感じる次第です。
最近だとAppleはブラウザでの規制に加えて、アプリに対しても制限を加えるとのこと。広告が収入源の会社は、せっかくアプリに移行したのに、というため息が聞こえてきそうです。

gigazine.net


というわけで、ユーザ情報を特定して適した広告を出す手法は曲がり角にきています。アドテク業者の対応も分かれてきていて、一点目は下記のログリーのような、ユーザではなく、そのページに適した広告を出すという道。

markezine.jp

 

また、あくまでユーザ単位での広告配信の最適化を追及する会社もあります。下記の記事にあるLogicadでは認証基盤を提供サービスと連携して、Cookieを使用せずに認証情報でターゲティングをするというものになります。

markezine.jp

 

今後も、もちろんアドテクでは色々な手法が出てくるでしょう。ただ、大事なのは配信の適正化もそうなのですが、今後は「広告自体の質」がより求められてくる気もしています。下記の記事にあるようないわゆる「フェイク広告」もそうですが、広告しているサービス自体が怪しいものもあったり、まだまだオンライン広告はカオスな状態です。もちろん、こういった広告を見てサービスや商品を購入してしまう人が、まだ多いので商売として成り立っているかもしれませんが、これが今後も続くとは思えません。

withnews.jp

 

従来通りアドテクが同じことをやっていたら、衰退するのは時間の問題と感じます。これだけ世の中に信頼できない情報があふれてる中、信頼できる情報に価値がついてくると私は考えてます。いかに広告の信頼性を担保して、それを購入する人達が便益を得られるか。そこまで考えていけると、アドテクもまだまだ価値がある領域と思います。

jp.techcrunch.com