とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

サブスクリプションビジネスとマーケティング

かなり前になりますが、本ブログでサブスクリプションについて取り上げ、

https://toaruit.hatenablog.com/entry/2016/08/05/222952
それから数年経った今では普通にサービスの提供モデルとして浸透してきた感があります。今では色々なサービスがサブスク化してますよね。というわけで今回はサービスをサブスク化するにあたって、どういう施策で進めていけばよいのかという観点で書いてみます。
売り切りの商品やサービスであればとにかく一度買ってもらうという思考になるので、広告をうったり、モノであれば店舗での販売促進などが施策として考えられるでしょう。サブスクでもこういう施策も大事とは思いますが、もっと大事なポイントとして挙げられるのが「いかに利用し続けてもらうか」という施策になります。

【「マーケティング=販売促進」ではない。サブスクに見る今後求められるマーケティング活動】
https://markezine.jp/article/detail/33071


利用し続けてもらうという点で大事なのが、前にも本ブログで紹介した、カスタマーサクセスの考え方です。
https://toaruit.hatenablog.com/entry/2016/08/28/021953

カスタマーサクセスはサポートを拡張した考えともとれるのですが、サブスクにおいて大事な「いかに利用し続けてもらうか」を体現する役割ともいえます。カスタマーサクセスは、もちろん顧客満足や期待に応えるということも大事なのですが、「エフォートレス」と呼ばれる顧客がサービスを利用する上でストレスになることを取り除く、といったことも継続してもらう上では重要とのこと。

【「カスタマーサクセス」の本質理解で、ビジネストレンドに対応せよ】
https://marketing-base.jp/books/7478

サブスクにおいて、実際に顧客をどれだけ獲得するかというのは、どれだけ継続率を維持することが出来るかというのと関連づけて考える必要が出てきます。例えば営業が大量の見込み顧客を連れてきたとしても、サービスの機能が期待に追いついていなかったり、カスタマーサクセスに負担がかかり既存顧客へのサービス品質への低下というのも、起きる可能性があるわけです。サブスクにおいて大事なのは、いかに利用し続けてもらえるかになるので、売上規模の拡大が果たして施策として適切なのかは、改めて考える必要がでてくると感じます。

SaaS事業のLTVを悪化させる部分最適は、なぜ「構造的に」起きるのか】
https://markezine.jp/article/detail/33044