とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

セカンドパーティデータとは何か

最近のオンライン広告関係の記事でみかける、「セカンドパーティーデータ」という言葉。どういう括りのデータなのか、個人的にあいまいだったので、今回少し調べてみました。
セカンドパーティーデータの前に、比較対象とされるファーストパーティーデータ、サードパーティーデータについて、整理したいと思います。
まずはファーストパーティーデータ。ファーストパーティーデータは、自社のサイト等で収集した顧客データです。例えば会員フォームから登録したデータや、サイトに埋め込まれたタグ経由で記録されるページの閲覧履歴などが対象になってきます。
サードパーティーデータは、そのサイトに関係がないアドテク関連の事業者などが、サイトの閲覧履歴などを収集して貯めるデータになります。これは、広告の配信等で他で活用するために、他の事業者にデータの販売をしてたりもしてます。ユーザーを認識できるよう、cookieにユーザ情報を書き込んだりしてます。

詳細については、下記の記事で解説されています。

【【一問一答】サードパーティーデータとは?】
https://digiday.jp/agencies/what-is-third-party-data/

では、セカンドパーティーデータとは何か。セカンドパーティーデータは他社が収集したファーストパーティーデータを、連携してもらったものになります。下記の記事で挙げられている事例だと、サイト側で収集したデータを、そのサイトに広告を出稿する広告主と共有して、ターゲティングに活用するケースが挙げられています。

【【一問一答】「 セカンドパーティデータ 」とは?:再び注目浴びるユーザーデータ】
https://digiday.jp/brands/wtf-is-second-party-data/

上記の記事にもある通り、個人情報の規制が厳しくなっていく中で、サードパーティーデータの取り扱いが厳しくなってることも、セカンドパーティーデータの利用につながってきてます。制度的な規制と同時に、ブラウザのSafariなどがサードパーティーcookieを制限する仕様が追加されており、サードパーティーデータが収集できなかったり、信頼性が下がったりしていることも背景としてあると考えています。また、Chromeが今後サードパーティーcookieの機能制限を将来的に行うことを宣言していることからも、サードパーティーをベースに貯めたデータが、将来的に使えなくなってしまうことが想定されます。

【ITP2.2とは?アフィリエイト収益に影響を及ぼすその概要や目的を解説!】
https://www.future-shop.jp/magazine/affiliate_itp_affectedec

まぁ、そもそもセカンドパーティーデータの連携も個人情報保護の観点では、あまりよろしくないのではと個人的には感じるわけではありますが、各種DMPの機能として他社とのデータ共有が、組み込まれてきたりしてます。アメリカではセカンドパーティーデータのマーケットプレイスなんかもあるらしく、ここら辺は日本にも広がるかもしれませんね。

【顧客データの異業種連携が進む北米市場】
https://wisdom.nec.com/ja/article/2019122501/index.htm