とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

Web広告とDXについて

このブログでも何度か取り上げているWeb広告、2022年現在でもサードパーティークッキー廃止の動きから、有効な手立てというか、まだこれといった対策的なのは出ていないかなと個人的に感じます。下記の記事で挙げられているような、ファーストパーティクッキーの活用やコンテキストターゲティングといったところは、各社で検討されていると思いますが、中々盛り上がりにかけるかなという気はしています。

www.exchangewire.jp


もちろん、これらの手法を批判するつもりもないし、今後深掘りしていくことで効果を挙げられる期待もあるでしょう。一方で、Web広告出してどれだけ効果を出せるのか、例えば新しい方法を導入したら本当に今より効果を出せるのか、のような懐疑的な視点も必要かなと思います。下記の記事に挙げられている通り、「デジタルプロモーションだけで事業を大きくするということも限界」なのではないかという事も、頭の片隅に置いておくべきかなとは感じます。

markezine.jp


ただそれは、Web広告自体が不要というわけではなく、ユーザの行動が変わったと考えるべきだと思います。下記の記事で挙げられている「​​コンバージョンに至るファネルの形が変わっている」ということです。今までは、サイトに呼び込めばコンバージョンが実現できたものが、広告等を使ってサイトに誘導するだけでは、コンバージョンが実現できない段階にきている傾向があるかもしれません。

markezine.jp


以前にこのブログでDXについて取り上げましたが、人々の行動がオンライン起点にシフトしていることは、多くの人が感じている事と思います。その中でユーザも成熟していて、従来のようなWeb広告の表示にうんざりという人も、多くなってきているでしょう。人の行動がオンラインにシフトしている中で、DXの目的の一つとしては、いかにユーザに良い価値や体験を提供するか、というのは大きなところであると私は考えています。

toaruit.hatenablog.com


単純にWeb広告出せば売れるという考えでは効果は出せなくなってきて、結局はどう体験を設計してプロモーションをするかというのに尽きてしまう部分はあります。例えば極端な例ですが、商材としてブライダル関係のものを扱っているのに、それが政治関係のサイトに広告として出てきたら、コンテキスト的には違和感があるでしょう。商材によっては、別に運用型広告でプロモーションする必要はなく、SNSでプロモーションする方が適しているケースもあるかもしれません。

どういう商材でどのようなプロモーションが適しているか、それはまだまだ議論の余地があるし、各社によって異なることもあるでしょう。なので、紋切り型にこれをやれば大丈夫というものではなく、その商材の事業戦略にも関わってくる部分はあると思います。なので、下記の記事のようにコンサルティングと広告の分野が近づいてきているのは、自然の流れかなとは感じます。

toyokeizai.net