とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

適性について考えてみる

コロナの状況下で休業を余儀なくされている業界もあれば、逆に需要が一気に高まって、現場の負荷が高まってしまったというところもあると思います。これは環境の変化(コロナは災害に近いですが)によるもので、個人の頑張りだけでは対応しようがないものと考えています。
下記の記事で、ひろゆき氏が語っているように人生は努力でどうにもならないことがあります。例えば、誰でも頑張れば100メートル走の選手になれるかといえばそうではないし、逆に100メートル走の選手に数学の難問を努力して解けと言われても、対応できるかといえばそうではないことのほうが多いでしょう。

ひろゆき「人生、努力ではどうにもなりません」】
https://toyokeizai.net/articles/-/343981

これはITエンジニアにも当てはまることです。例えば、私より速くかつバグなく実装できる優秀なプログラマーなんて、ごまんといると思います。おそらく、私が今後どんなに努力したとしても敵わない人もいるでしょう、そういう優秀な人をけっこう見てきました。もちろん、ちゃんとしたITエンジニアになるには努力が必要ですが、それ以前の「適性」がかなり重要と感じます(これはエンジニアに限った話ではないですが)。
「適性」とはよく言ったものではありますが、この適性の中身について具体的に把握している人はそれ程多くはないと思います。適性とは下記の記事にある通り、能力的側面・性格的側面・態度的側面の3つで構成されていて、能力的側面以外にも人間的な側面も加味された上で総合的に判断されるものになります。

【「適性」とは】
http://hr-tekisei.jp/articles/aptitude


先ほど私が挙げた例とは逆になりますが、私より断然優秀なプログラマーがその後組織において大成したかというと、そうではないケースもけっこう見てきました。それは能力的側面で優れたものを持っていても、性格的側面・態度的側面にミスマッチがあり、その人本来の力を発揮できていないケースになります。結果的には能力はあれど、組織においてはその人は適性がないものと判断されます。
ちょっと夢のない話ですが、下記の漫画家の例にある通り「描きたくないマンガでも仕方なしに描く」ということは、社会で生きている以上往々にして発生します。これに抗ってしまうと能力があるにも関わらず、それを活かしきれずに組織から離れてしまうということケースもある気がします。

【適性とは何か?】
https://bloom2.at.webry.info/201405/article_507.html

努力することも大事ですが、一方でこの3つの側面の適性である程度マッチした環境に、いかに身を置くかというのも、大事な気がします。もちろん、全てをマックスに満たせる環境に出会えることはそうそうないと思うので、どこをどの程度妥協するのか、またどの程度なら妥協できるのかというのを自問自答しながら最適解を見つけていくのが、結果への近道かなと感じます。