とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

マネジメントについて考えてみる

年を取るとエンジニアであっても、マネジメント的な業務や経験を求められると思います。ただ、マネジメントといっても領域が広いので、単純にマネジメントとだけ聞かれても、相手が想定するようなものではないかもしれません。というわけで、今回は個人的に考えているマネジメントについて、書いてみたいと思います。
まずは教科書的なマネジメントの内容について、下記の記事にまとめられています。階層でいうとトップ・ミドル・ロワー、種類でいくとプロジェクトマネジメント、チームマネジメント、モチベーションマネジメントなどなど、一口でマネジメントといっても色々あるわけです。

【マネジメントとは?意味・目的・種類や成功させるためのポイントについてわかりやすく解説】
https://tech-camp.in/note/pickup/65022/


そんな中で、マネジメントで行うべきことの区分として大きく分けると、戦略等の計画的な側面と実行的な側面に分かれます。下記の記事で詳しく書いてありますが、この2つの側面がカバーできないと、組織運営が上手くいかないのかなと思います。

【【Bizコンパス 連載1】 なぜ戦略は実行されないのか(3回シリーズ) ~成果をあげるマネジメントに必要な2つの側面~】
https://li.persol-group.co.jp/co_creation/wp/293.html


計画的な側面については散々ビジネススクールなどで論じられていると思うので、ここからは実行的な側面について主に書いてみたいと思います。以下がマクドナルドの記事なのですが、カサノバさんがV字回復の時に重要視したのが、この実行的側面です。すごく基本的なことですが、記事にあるように『お客様目線になる』『一緒に取り組む』『現場に行く』『まず行動して積極的に動く』これがメチャクチャ大事で、カサノバさんはマックを復活させる際にまずはこの4つの原則を大事にしました。こういうことをビジネススクール等の場で、机上で教えるのはやはり難しいかなと思います。

どん底からのV字回復、マクドナルド社長が語った復活劇の舞台裏】
https://www.mag2.com/p/news/346306


もちろん、計画的な側面も今までと変わらず大事です。ただ、これだけ変化の激しい世の中で計画の精度を高めるというのも無理があって、当初の読み通りにいかなかったりとか競合が真似してきて計画が狂ったなんて話は、ままあると思ってます。
私は今までエンジニアでいくつかプロジェクト等々やってきたので、なんとなくこの実行的側面の大事さは感覚でわかるのですが、マネージャーが計画を立て必要な人員を集めれば開発は上手くいくでしょうか、おそらく上手くいかないケースが多いと思います。それはアジャイル開発の流行に見られるように要件も都度変わる状況もありうるし、開発する中で予期しなかった課題も出てくるからです。そうなったときに実行的側面でのマネージャーが、お客さんの理解や課題を一緒に取り組むという姿勢を見せるのは大きいと思います。こういった役割を定義することはあまりないと思いますが、いるといないとではおそらくプロジェクトの進行に大きな影響があると私は考えています。
システム開発でいくとこういった実行的側面は、下記の記事にあるプロジェクトリーダーの役割に近いように思います。プロジェクトマネージャーは目指すべきキャリアとして定義されていることが多いですが、プロジェクトリーダーの役割が明文化されているケースはほとんど無いと思います。明文化が難しいという点と、まだまだ重要性が認知されていないのかなとは感じます。

【プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーの違い、あるいは会社にとって死活的に大事なのはどちらか?】
https://blogs.itmedia.co.jp/magic/2017/06/post_38.html

個人的な感触だと、システム開発においてプロジェクトリーダーは現場のエンジニアが担うべきと考えます。エンジニアやお客さんと会話できて、難しい課題であれば自分が道筋をつけて前に進める。私の考えだと、この役割を担える人は自分で手も動かすべきだし、お客さんの理解も努めなければいけないと思います。とどのつまりが『お客様目線になる』『一緒に取り組む』『現場に行く』『まず行動して積極的に動く』ということなのですが、私もこういったことが体現できるエンジニアになれればなと思っています。