とあるIT屋の独白

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お金の役割と仮想通貨

インチェックの騒動が冷めやらぬ中、仮想通貨の仕組み自体もそもそもどうなの?、という意見も出てきています。他国では仮想通貨を規制しているケースが多く、日本では原則容認としていますが、コインチェックの件を期に、規制がかかってしまう可能性もあります。

 

【日本でも仮想通貨は禁止にするしかない!?コインチェック騒動は事件化し、返金されないかも】

http://diamond.jp/articles/-/158968

 

まぁ、ただ闇雲に規制すればよいのかというのもあるので、今の「お金」の役割と仮想通貨に足りないことを少し考えてみたいと思います。

まずは、お金の歴史からですが、まだお金がなかった時代は、物々交換で経済活動が行われていました。そこから普遍的に価値のありそうな、貝殻であったり金が交換の手段として用いられるようになります。最終的に、国がその価値を保証する現在の貨幣制度になりました。

 

【仮想通貨を理解するために、勉強し直すお金の歴史】

https://www.enigma.co.jp/media/page-451/

 

もう少し、貨幣制度ができるまでの経緯を追うと、元々は中国で金本位制度で運用していた金融業者がその引換券として紙幣を発行していたことから始まります。金をたくさん持っている業者は信用の度合いが高かったので、こういったことが出来たのですが、いざ国が通貨発行券を持ち通貨発行を乱発すると、瞬く間にインフレが生じ通貨の価値が失われてしまいました。

 

【”お金の価値は「信用」で決まる!”
原価約20円の紙きれが「1万円札」になる理由】

http://diamond.jp/articles/-/45202?display=b

 

つまり、お金はその発行者(もしくは管理者)が、どれだけその価値を担保でき信用できるか、という点が肝となります。

さて、仮想通貨の話に戻ると現在、大きく分けて発行者が明確にいる通貨といない通貨に分かれると思います。発行者(管理者)が明確にいない通貨の代表格はビットコインで、これは純粋に需要と供給の関係で価値は決まります。一方でICOの手法に代表されるように、発行者もいるような仮想通貨もあります。

 

【仮想通貨の価格はどのようにして決まっているのか? <リスクや注意点>】

http://www.tottemoyasashiibitcoin.net/entry/2017/11/23/135330

 

いずれにせよ、仮想通貨は現在リスクもあり乱高下するような状況ではありますが、個人的には、発行者が明確であるICOの方が将来性があるかなと感じます。特に企業が資金調達の手段として活用していけば、通貨を買う側もある程度その将来性や信頼性なども考慮して、どれを買えばいいか決められます。

 

ICOとは?仮想通貨を利用した資金調達法の解説と情報まとめ】

https://www.enigma.co.jp/media/page-11733/

 

各企業が独自のコインを発行して、自社のサービスと交換が出来るようになり、かつコイン自体も他の企業のものと交換できれば、サービスの価格自体が本当に市場で評価される時代がくるかもしれません。以前に本ブログでも紹介しましたが、ブロックチェーンの仕組み上ではおそらく実現可能なところまで技術的にはきていると感じます。

http://toaruit.hatenablog.com/entry/2016/11/08/225837