とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

経営者の暴走をいかに防ぐか

以前に本ブログで、東芝の例を元にガバナンスについて取り上げました。

http://toaruit.hatenablog.com/entry/2016/05/02/221611

ガバナンスの仕組みをいくら整備したところで、現実的でない目標を掲げてしまった時や社内の権力闘争が発生したときには、数値の改ざんについて経営者が黙認してしまう状況が生まれうるように、感じています。

そのようなことを防ぐ為に監査を行うわけなのですが、東芝のケースであっても監査法人の監査は行っていたわけで、ある種形骸化してしまってるともいえます。不正が発生したら第三者は検知できないのかと思うのですが、そんなことはないようで、ある程度おかしいなということはデータから読み取れることもあります。下記の記事は、財務諸表からアプローチできる見方です。

 

東芝の不正会計問題でわかった「投資家が信用できる決算書」とは?】

http://lite.blogos.com/article/140487/forum/

 

財務諸表の中で、キャッシュフローにフォーカスした見方は下記の記事にあります。現金の増減は操作しにくいので、フローがマイナスになっていると、おかしいかもと気づきになります。

 

【実例で検証"CF計算書"で不正を見抜く方法】

http://president.jp/articles/-/22454

 

こういった開示されている決算書からも、ある程度注意すべき点が分かるのですが、最近は下記の記事の通り仕訳ベースでの不正発見の自動化も検討されているようです。人が見落としてしまうようなものもシステムで発見できるので、監査の属人化が排除できる可能性があります。

 

【EY新日本、AIによる会計仕訳の異常検知アルゴリズムを実用化】

https://www.eyjapan.jp/newsroom/2017/2017-11-06.html

 

ただ、いくらシステムやデータをチェックしても100%防げる、というわけではないので、最後は自社でいかに意識を高くもつか、というのはなくならないような気がします。事業に主観的な思い入れだけでなく、下記の記事にあるような、ある種の冷静な視点をもって判断することが求めれると思います。

 

【なぜ経営現場でドラッカーを実践できないのか――どんな商品・活動もスタートの瞬間から陳腐化し始める】

http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/spv/1111/11/news044.html