とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

日立製作所の戦略について考えてみる

言わずもがなですが、日立製作所といえば、鉄道、電力、家電など様々な分野で事業を行ってる会社です。また、IT系のプロジェクトも多数手がけていて、ITエンジニアであれば関わったことのある人も多くいると思います。
さて、そんな日立製作所ですが、ここ数年でグループの会社を売却するのが、たびたびニュースになってます。気付いたら上場してた大きめの子会社(日立化成や日立工機など)は、ほとんど手放していて、注力事業をかなり絞ってきてるようです。

【残るは建機と金属、日立の「選択と集中」最終章】
https://toyokeizai.net/articles/-/329158

上記記事にもありますが、日立は独自で開発した「ルマーダ」のプラットフォームをベースに、M&Aの企業の取捨選択を行っているそう。
もちろん買収のほうも行っていて、電力会社など、ルマーダで活用できそうなデータというのが起点にあるそう。日立という大企業が、ルマーダのプラットフォーム成功のために、グループ企業のポートフォリオを大胆に入れ替えてくるというのは、やはりすごみがあります。

日立製作所、容赦ない主要子会社売却で製造業切り離し…果敢な巨額買収でソフト企業へ変貌】
https://www.excite.co.jp/news/article/Bizjournal_mixi201906_post-15727/

では、ルマーダとはいったいどのようなものか。
ルマーダの提供する基本的な基盤は、そこまで目新しいものではなく、IoTのような大量のデータも収集できるような、データが主の基盤です。データの基盤の上に、実際のアプリケーションがのるソリューションのレイヤーがあるような構成になります。

【新たな価値創出のためのLumadaプラットフォームサービス】
https://www.hitachihyoron.com/jp/archive/2010s/2019/03/05b06/index.html

このソリューションについては、対象とする業界ごとにパッケージ化して販売するそう。単純に基盤だけ売り出すのではなく、導入各社の課題解決に結び付くようなノウハウの集積も視野に入れてるんですね。

【日立、Lumadaソリューションの導入を迅速・容易に行える「Lumada Solution Hub」】
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1175169.html