とあるIT屋の独白

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ミスやコンプライアンス違反の根本対応について考えてみる

少し前ですが茨城県自治体で、下水道の設計ミスにより職員の給料を下げる、との記事がありました。

www3.nhk.or.jp


個人的には、ミスにより給料を下げるのは悪手だと思うし、何より大事な観点としては失敗は再現性が高いということです。事実、茨城県での設計ミスも過去に何度か同じようなことがあって、給料を下げることになったようです。
ミスを許さない雰囲気は、ミスを隠すことにつながるリスクがあります。ミスを隠すとなると、今度はコンプライアンスの問題にもつながるので、あまりよろしくないかなとは感じます。ミスを責めるのではなく、どう解決するかという方向にいかないと、中々根本解決はしない気はします。

diamond.jp


解決となると大体はダブルチェックとか、チェックシートという話になりがちですが、それにも限界は出てくるでしょう。以下は悪い事例になりますが、膨大なチェックリストを作成したにもかかわらず、ミスが起きコンプライアンスの問題にまでなってしまいました。

10mtv.jp


ダブルチェックやチェックシートを全否定するわけではありません。有効に機能する場面も、もちろんあるでしょう。ただ、以下の記事で触れられているような、現実世界での問題をきちんと分析した結果導き出した手段でないと、とんちんかんな対応になってしまうリスクが大きくなると私は考えます。

i2key.hateblo.jp


付け焼き刃の手段でその場しのぎのようなことをどのように避けるか、精神論になってしまいますが「義務を負い責任を果たす」という、以下の記事に書いてあるようなことが大事になってくると感じます。どうしてもミスの対策として手法論に行きがちなのですが、現実世界での問題を深掘りしていくには、自分の責任ってどんなもんだろうっていうのを思考する必要はあると思います。

gihyo.jp


では、問題の深掘りや責任について、どうすれば考えてもらえるか。一つ案として挙げられるのは、以下の記事のようなストーリーを定義することが挙げられます。記事中では、

keiei.freee.co.jp

これまでの日本企業のビジネスモデルは、同じことを均質的・同質的にやってくれる人が求められていました。しかし、今後はそういった人材を育てていても企業を成長させ続けることは難しく、多様な人材がいなければマーケットに刺さる商品やサービスは生み出せません。

と述べられているように、いわゆるマニュアル的に決まったことをやるだけでは、価値ある成果が出せない世の中になってきていると私は感じます。マニュアルがダメとか言ってるわけではありません、マニュアルを使って「どのように価値を出すか」を考えるのが求められる時代になってきてると感じます。
人によって価値観はやはり異なるので、自分が思う価値と会社が求めてる価値の方向性を合わせていく必要はあるでしょう。そこで思考停止して、やっつけ仕事をしてしまうと、ミスを誘発するリスクは高まるようには感じます。