とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

株主主義について感じること

少し前にイーロン・マスクTwitterを買収して、その経営改革が話題になってますね。彼が大ナタをふるえるのは、株式のかなりの割合を取得したからであって、株式を取得すれば会社を支配できるという論理にはなるでしょう。

以前に私のブログで、資金調達について取り上げました。そこでは、いわゆるスタートアップのように、資本を出資してもらい事業を拡大させるのは、やり方として正解なのかということに触れました。

toaruit.hatenablog.com


もちろん、事業の特性によってケースバイケースとは考えていて、VCから出資してもらって成功するケースはあるにせよ、ダメになるケースも多いだろうなという所感です。資金を出す側は、そういった事業特性を鑑みて判断してるのかというのは、気になるところです。

一つの見方ではありますが、下記の記事で触れられているような、

forbesjapan.com

日本の株式市場にリスクマネーは新規投入されていない。過去20年、従業員給与、経営者の収入、設備投資、R&Dは横ばいで、代わりに配当と自社株買いは約20倍に。株式市場では、リスクマネーの供給でなく、株主還元が加速しました

という状況は、やはりよろしくはないとは感じます。ただ、株主主義について私は別に反対ではないです。最終的には、その会社をどうするか決めるのは株主であるべきと思ってるし、経営者と株主が対立したら最後は株主の意見が優先されるべきでしょう。

だから、株主は会社に対して意見を言うなら、その影響に対する責任はちゃんと取るべきであり、株主の利益だけを追求するのはスタンスとしてナンセンスと感じます。つまり金を出して口を出したければ、自分がその会社のサービス・顧客・従業員・将来などに責任を持つ、という自覚を持つべきと私は考えています。金と口は出すけど責任は取らないというのは、やはり不健全ではないでしょうか。
イーロン・マスクTwitterの株主になって、自分が矢面に立って改革をしようとしています。もちろんその内容については賛否あると思いますが、彼なりにTwitterというプラットフォームを良くしたいと思って株主になりました。金儲けばかり考えてる株主には無い思考と行動は、イーロン・マスクらしいなと思ったし、自分がちゃんと責任を取ろうとするスタンスは称賛されるべきかなとは感じました。