とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

雇用においていかに市場の観点を取り入れるか

最近はフリーランスであったり正社員でも副業を行ったりなど、ぼちぼち働き方の多様性が出てきたかなとは感じます。一昔前は、派遣であったりフリーターでの雇用は労働者側にとってかなりキツいのではと議論されていました。もちろん、派遣やフリーターの働き方が一概に悪いとは言えないし、それでキャリアを積み上げてきた人もいるでしょう。ただ、企業側がコスト削減という意図で、このような雇用をしている側面も否定は出来ず、キャリアをきちんと積み上げ出来なかった人も一定数出てしまっていることは、課題かなと感じます。

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終身雇用の時代は、その会社でいわゆる昇進を目指すことが、キャリアの積み上げに等しいことだと感じます。もちろん今でもそのような働き方は全然ありと思いますが、終身雇用が保証されていないかつ、一つの会社でのキャリアの積み上げが正解かが分からない、といった面はあるかなと。
企業側もすぐ辞められると困るので、正社員雇用するというケースはまだまだ全然多いでしょう。ただ、正社員は解雇をしにくいということもあり固定費になってくるので、中々給料を上げにくいということはあると思います。

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今の職場で正社員で給料が上がりにくいから、転職したりフリーランスになるという話もけっこう普通にあるでしょう。とはいえ、今の職場でキャリアを積み上げていくことが自分の為になるのであれば、あえて辞めるという選択をとるのはもったいない気はします。
このようなことを減らすために、下記の記事にあるように市場価値と比べて自分の給与がどの程度になるのかというのを、把握しておくことは大事かなと思いますし、企業側も自社の人材がどのくらいの価値があるかは意識する必要がある気はします。

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では、どうすれば社外の市場の視点が得られるかということですが、個人的には厚生労働省がやっている「在籍型出向」の制度は良いなと感じています。支払う給料がどちらの企業かは契約によって変わると思いますが、出向先の方が給料を支払う場合は、出向先企業の社員と比べて給料がどう違うのかというのは、一つ参考になるかなと思います(もちろん給料のベースを教えてくれるケースに限りますが)。
出向契約が終わって戻ってくる時には、自分の社外価値みたいなのは少しでも把握できるでしょうし、それを元に自社でどう改善すべきかというのも、生まれてくるかなとは感じます。

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