とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

メタバースを価値あるものにするためには

最近はザッカーバーグが、メタバースで撮った写真が話題になってますね。このブログでも、昨年にメタバースについて取り上げ、

toaruit.hatenablog.com


セカンドライフの事例や、Metaの取り組みなどについて触れました。そこでもメタバースユースケースについて言及しましたが、今年になってもそこまで目新しいユースケースが生まれたというわけでもないかなと感じます。もちろん、メタバース空間はセカンドライフ全盛期よりも洗練されているとは思いますが、このままだとセカンドライフとそんなに変わらんじゃんという結論になってしまうでしょう。では、どうすれば価値あるメタバースが実現できるかというのを、今回少し書いてみたいと思います。

メタバースの位置付けとしてはいわゆる仮想の空間なわけですが、仮想の世界でどう価値を出すのかというのはけっこう難しい話です。もちろんエンタメのコンテンツとしては全然ありと思いますが、実世界との関連が薄い以上はそこからの広がりが限界があるからです。実世界といかに関連させるかが、メタバースの価値を上げる上で大事なのかなと感じます。
一個の方策としてはセカンドライフと同様に、現実世界の企業がブースのようなものをメタバース上に出店して、集客に利用するといったものでしょう。以下の記事に事例がありますが、ガールズコレクションやゲームショウといったものもメタバース上で行われてますので、セカンドライフの時よりは認知度も上がってるかなと思います。

www.nice2meet.us


とは言え集客にしか使えんとなると、中々厳しい感もあります。集客のためにコンテンツも用意しないといけないし、セカンドライフの時に上手くいったとも言えないので、別の視点も必要になるように思います。
逆の発想で現実世界のものを仮想空間に持っていく、デジタルツインの取り組みは注目すべきかなと思います。メタバースとデジタルツインは別物と位置付けられることが多い気もしますが、個人的にはデジタルツインがメタバースの主流となっていく可能性もあると考えています。デジタルツインの概要については以下の記事にありますが、仮想空間において現実世界と近い状況でシミュレーションできるのは、かなり価値ある仕組みと感じます。

sogyotecho.jp


実際に製造業等で、デジタルツインの事例は出てきています。コストの削減だったり稼働の最適化といった価値が出ていて、やはり実需が伴うと活用は広がっていくかなと感じます。

www.capa.co.jp


デジタルツインとは別の観点ですが、オンラインMTGの高度化もメタバースに繋がっていく可能性があると私は感じます。下記の記事でビル・ゲイツはオンラインMTGはここ数年で、メタバースに移行すると言ってます。

www.moguravr.com


デジタルツインとオンラインMTG高度化は、マイクロソフトがとっているメタバースの戦略です。メタバースを戦略をど真ん中に置いてるのはMetaですが、現実に即して法人をターゲットとしてるマイクロソフトは現実味があるというか、ユースケースが明確とは感じます。

xtech.nikkei.com