とあるIT屋の独白

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今更ながらヨルシカの「言って」に関して考えてみる

もう2021年も終わりですねぇ。年の瀬になると紅白歌合戦が風物詩ですが、若い人にも観てもらうようNHKも工夫してるみたいです。YOASOBIは今年も紅白に出るみたいですが、YOASOBIとけっこう比較されるヨルシカについては、今年も出ないみたいです。そもそもメディアに出るユニットではないので致し方ないのですが。。
さて、今年最後の記事は、このヨルシカの「言って」という歌について取り上げてみたいと思います。

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この「言って」という歌は、ヨルシカの初期の作品で2017年に出した最初のアルバムに収録されたものになります。ヨルシカといえば、絵本みたいなちょっと幻想的な感じの雰囲気が売りなのかなと、ちょっとかじった私からしてみたらみえます。ただ、この「言って」に関しては、ストレートな歌詞・ポップな曲調・コミカルに動くMV、今あらためてみるとヨルシカっぽくない要素がけっこう盛り込まれてる感じがします。初期の作品でヒットの起爆剤となった歌なのに、他とは異色な感じがするというのはちょっと不思議ですよね。ヨルシカの幻想的な雰囲気も好きなのですが、個人的にはヨルシカを代表する曲は何かと言われると、この「言って」を選ぶと思います。

さて、この歌の解釈でたびたび言われる説としては、亡くなったボーカロイドのクリエイター椎名もたさんを、思って作られたというのものです。作詞作曲を行ってるヨルシカのn-bunaさんは、椎名もたさんの友人だったからというのが根拠だそう。

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たしかに、ポップな曲調やMVとは裏腹に、歌詞において生と死を連想するような部分が所々にあります。どちらかというと、あの世の人にいった人の心境ではなく現世に残された人の心境を歌っていて、聴けば聴くほど、あぁ現世に残されるのはこんなに辛いんだなぁと感じてきます。ただ、別に死へ誘導しているわけでもなく、あえてポップな曲調にしているのも、極力前を見て生きていこうというメッセージからかもしれません。

今の歳になって感じるのは、人が現世で生きるということは、現世に繋ぎ止めておく「何か」があるからかなと思います。生きていく中でそれをちゃんと探すことが大事だし、それを相手に与えることも大事だと思います。「何か」がないまま生きていくと、ふとした瞬間に死にたくなる時に耐えられなくなるだろうし、その「何か」を与えないと近くにいる人がふといなくなるということも起こってしまう気はします。だから、僕らは伝えるべきことを伝えなきゃいけないし、この「言って」では現世へ繋ぎ止める「何か」を伝えることの大事さみたいなのが、最終的なメッセージだと個人的には感じます。

ほんと生きるのは辛いことだし、頑張って生きている人はみんな偉いと思います。自分も近くの人も、いつ死ぬか分からない歳になってきて、歌詞にあるような「きっと、人生最後の日を前に思うのだろう。全部、全部言い足りなくて惜しいけど」という状況も、ホント現実的にあり得るような気がします。生と死は紙一重だと考えてて、そんな中で生きていくというのは、やっぱり大変なんだなとしみじみ思います。

さてさて、なんだかんだで今年も一年なんとか生きてこれました。とにかく、来年もなんとか生きのびれるように頑張ってみたいと思います。
それでは良いお年を!。