とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

第二の矢を中心としたアベノミクスの考察

今年もそろそろ、終盤という時期にさしかかっています。なかなかコロナによる不況からは脱せず、業界によっては壊滅的な状況が続いていますね。自民党に対する風当たりも強くなってきていて、そろそろ政治なんとかしろよという雰囲気も感じるところではあります。少し前に高市さんが「アベノミクスを継承」みたいなことを言ってましたが、そもそもアベノミクスの総括をちゃんとやってる感じもしません。ということで、今回は個人的にアベノミクスの特に「第二の矢」を中心に、少し個人的に考察をしたいと思ってます。
そもそも、アベノミクスってなんぞやという話ですが、下記の記事に概要がまとめられています。一の矢が金融政策、二の矢が財政政策、三の矢が成長戦略、となります。

kotobank.jp

さて、第一の矢によって現金の流通量が大幅に増加した結果になりました。下記の記事にある通り、アベノミクス政策を行う前の倍以上になっていることが分かりますね。

statdb.jp


実際にお金をばらまくだけでは、意味をほとんどなさないと私は感じます。使われないお金が溜まるだけでは税収も増えないし、現実問題として税収が増えないから増税という不景気な話も聞くところではあります。そこで出てくるのが財政政策なわけで、国が様々な投資を行うことで民間の需要や投資を誘発させるというのが目的になってきます。ばらまいたお金をいかに使わせるかが大事ですね。
では第二の矢は結果どうなったかというと、2度の消費税増税で、公共投資の効果が十分に出ず個人的には失敗に終わったかなと感じます。

www.asahi.com


増税を行ったことで、人や企業は金を使うモチベーションが低下して、結果民間需要や投資が十分に伸びなかったというのが現状と私は考えます。もちろん、コロナによる影響もあり、今や需要が激減している業界もあって、使われないお金が増えていくという状況は続いているでしょう。

政府もこの状況を指を加えて見ていたというわけではなく、企業側にちゃんと人件費等を上げて、内部留保を使わせる働きかけはしていました。ただ、繰り返しになりますが、税金を上げてしまったという点と、民間の需要や投資を呼び込むまでの公共投資が実現できず、結果あまり上手くいかなかったということになるかなと思います。

president.jp


安倍さん自身は、まだ財政出動を行う余地があるとは言ってるみたいですが、ただ一度政策を失敗した人なので、もう一度総理として期待することはできないと思います。とにかく、この第二の矢をきちんとやりきるのが今は必要で、そうじゃないといつまで経っても使われないお金が増えていくし、我々の賃金も上がりません。色々な圧力があるのは分かりますが、この第二の矢を政治家としてやりきれる人が必要と私は考えています。

news.tv-asahi.co.jp