とあるIT屋の独白

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なぜコロナは日本で拡がったか、2020年初旬の考察

2021年になっても、まだコロナは収束しないですね。もちろん日本だけじゃなくて、諸外国においても厳しい状況は続いていて、ほんとゲンナリしますよね。もう拡がっちゃったものはどうしようもなくて、現実的に収束させる手段はワクチンを打ったり治療薬を開発したりするしかなくて、人の行動を制限するのは、ぼちぼち限界なのではと私は思います。ただ、なぜ拡がってしまったのかっていうのは、やはり一度個人的に考察しておきたくて、特に2020年初旬の時期にフォーカスして、今回は記事として書いてみたいと思います。
さて、2020年初旬の時系列をざっとまとめられているのが、下記の記事です。ここで今回注目したいのは「2月5日のダイヤモンド・プリンセス号」と、「1月16日の国内初の感染者」です。

news.yahoo.co.jp

 

まず、ダイヤモンド・プリンセス号についてです、、ダイヤモンド・プリンセス号の時系列的な経緯は、下記の記事に詳細にまとめられています。ダイヤモンド・プリンセス号は「1月20日」に日本を出発、「2月1日」にコロナ陽性の人が発見されて、「2月3日」横浜港に入港したという流れです。

www.niid.go.jp


船内の対応は下記の記事でざっとまとめられていますが、個人的には船内の対応というよりはその後の下船させた時の対応が非常にまずかったと思います。「船内での検査が陰性とされ、下船した日本人の乗客の感染が、栃木県や徳島県、それに千葉県などで相次いで判明」した結果、コロナが各地で拡がってしまった要因の一つとなってしまったと考えています。さすがにここまでコロナが危険という認識があった中で、ちゃんと隔離の対応を取らなかったというのは危機感の欠如と言えるでしょう。

www.nhk.or.jp


また、「1月16日の国内初の感染者」が出てしまった上で、ダイヤモンド・プリンセス号を「1月20日」出発させてしまったのは、今考えるとちょっと認識が甘かったと言えるでしょう。もちろん、このタイミングでコロナがそこまで危険なものという認識があれば、行動も変わってたと思いますが、一足その認識を持つのが遅かったというのは不運ではあります。

さて、この「1月16日の国内初の感染者」はどのように感染したのか。下記の記事にありますが、この方は武漢から帰国された方で、武漢といえばコロナの発生源と言われてる場所です。記事は「1月16日」に書かれているのですが、武漢はヤバいのではないかという雰囲気はこの時点で察知はしているわけです。

www.mhlw.go.jp


さて、この時点ですでに春節始まりで、武漢から日本に来ている人もいる状態でした。その状態でコロナが拡がらないわけはなく、1月24日の武漢への渡航中止勧告は時すでに遅しという感じで、コロナに感染した人がすでに日本に入ってきている状態でした。

www.fnn.jp


個人的な感覚としては、あと1〜2週間早くコロナの危険性に気づいていれば、初期の感染拡大はある程度防げたと感じます。そうすれば武漢から人が入って来たり、ダイヤモンド・プリンセス号を出発させないという対応も現実的にとれるからです。では、なぜ初期の判断を誤ったのか。

下記の記事によると、1月16日時点で「厚生労働省は「人から人への感染リスクは比較的低い」「日本での流行可能性は低い」との見解」でした。それは中国からの情報を、鵜呑みにしてしまっているからと私は推測しています。中国では「武漢市では1月11日に新型肺炎感染者が41人確認されたと発表して以降、毎日「新規患者はゼロ」と発表」とし、おそらく事実を歪めた形で情報を発表したのでしょう。

webronza.asahi.com


きちんと事実を発表しなかった中国はもちろん論外なのですが、それを鵜呑みにしてしまった側にもやはり問題はあると思います。信頼に足る相手かどうかを見る目と、自分の頭で思考するということが明らかに欠けていたように感じます。やはりターニングポイントは「1月16日」で、この時点でちゃんと情報収集して危険性を認識していれば、また対応は変わってきたのではないかと思います。

別に日本政府だけが悪いわけではなく、日本全体がこういう傾向になってしまって、だから情弱ビジネスがいまだにはびこってたりしているように思います。別に全部が全部疑えというわけではなく、ちゃんと相手を見て判断するということが大事で、この「判断力」の低下がコロナの感染拡大の要因にもなっていたのではと私は感じます。