とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

そろそろ二元論で考える思考はやめた方が良いと思う

時代劇とかヒーローものをイメージすると分かりやすいのですが、日本人というか人間は善悪の二元論で白黒つけることが好きな気がします。もちろん、それは否定しないのですが、現実世界において白黒つけられることは、けっこう少ないと私は思っています。善悪をつけたい気持ちは分かりますが一方的に片方が悪というケースはあまりないと思っていて、双方どこかしらに欠点だったり、メリット・デメリットがあるほうが多いと思います。
例えば下記の記事にあるような「東日本大震災のガレキ問題」について。ガレキは安全か危険かという二元論で論じられてしまったのですが、そもそもなんで安全か・なんで危険か、危険であればなぜ危険でどういうリスクがあるのか、ということが掘り下げられず、単純な安全・危険だけで物事が動いてしまうのは少しどうかなとは感じます。

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これは、サービス設計においても言えることだと思います。下記の記事にあるような、マーケットインとプロダクトアウトの二元論でけっこう方針が分かれるような気がしますが、どっちも置かれている状況によっては正しいので、絶対的にどちらが正しいというのはないと思っています。その状況とは、自社の社員の技術だったり、定めるべき顧客のターゲットだったり、サービスの目指すところだったり、いろんな要素が絡み合って最終的な方針が選択されると感じます。

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もちろん昨今、変化が激しい世の中なので、過去にマーケットインで成功したけど、今はマーケットインが上手くいかないというのはあると思います。周りが変化している以上は、その正解も変わっていくのが必然であって、二元論で出した結論に縛られるとこういった変化についていけないリスクもあるのではないでしょうか。

コロナの影響もあってか、ますます先の読めない時代です。そんな時代にあって大切なのは二元論に縛られることではなく、状況状況に応じた最善を考えることだと思います。最善を考えるにあたって、もちろん一つの考え方だけでは行き詰まりをみせる気がします。だからこその「多様性」であって、多様性を大事にしている組織ほど変化に対応できるのかなとは感じます。

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