とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

クラウドファンディングの問題点

以前に従来の融資による信用創造の代わりとなる手段として、クラウドファンディングを挙げましたが、

toaruit.hatenablog.com

 

もちろんクラウドファンディングが、無条件で良いものというわけではありません。いろんな人が自由に投資できるという便利な側面があるなかで、負の側面も出てきています。今回はその負の側面についてフォーカスして書いてみたいと思います。
クラウドファンディングにも色々な種類があるのですが、今のところ多いのは「購入型クラウドファンディング」であったり、「寄付型クラウドファンディング」でしょう。クラウドファンディングの仕組み自体が問題というよりは、出資を募る人の見極めやフィルタリングが非常に緩いというのが問題と思います。結果として、下記の記事のような想定していたよりも劣悪な品質のものが送られてきたり、書いてある内容に資金が使われないといった、詐欺に近い事案が発生しています。

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もちろんクラウドファンディングは自由度が高いのが利点と言えば利点なのですが、出資者の利益保護も合わせて考えないと、騙したもん勝ちになってしまって、まともな案件が埋もれてしまう懸案もあります。また、その気軽さゆえに金に困ったらクラウドファンディングで集めりゃいいじゃん、という短絡的な思考も生まれてしまいます。人から出資を受け、その責任を果たすという意識をより高める仕組みが必要と思います。
また、下記の記事のようにいわゆる融資型のクラウドファンディングである「ソーシャルレンディング」も問題になっています。問題点は、購入型クラウドファンディングと同様なのですが、資金調達をした事業者が不正に資金を流用して、焦付きが発生しそうという事案だそうです。

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結局のところちゃんと信頼できるところに出資したり融資するというのに尽きるのですが、それを出資者側が判断できる情報をプラットフォーマーはより充実させるべきと考えています。騙したもん勝ちにさせないような仕組みにしていかないと、いつまでもこういった詐欺事件は減りません。そうじゃないと、まだまだクラウドファンディングは詐欺と言う人がいても、しかたない状況なのかなと感じてしまいます。