とあるIT屋の独白

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コンウェイの法則と組織とシステム

ITシステムと組織の関係というと、コンウェイの法則は一度耳にしたことがあるかもしれません。コンウェイの法則とは下記の記事にある通り、「システム設計は、組織構造を反映する」というもので、組織の形がシステムにも反映されるというのを表したものになります。AmazonGoogleなどの組織の比較がおもしろいですね。

ctoforgood.com

 
コンウェイの法則とは逆に、自分たちのあるべきシステムの形から入って、それを組織に反映させるのを、逆コンウェイと言うみたいです。組織ありきではなく、自分たちの理想のアーキテクチャーから組織を設計しようという思想ですね。

anagileway.com

 


さて、コンウェイだろうと逆コンウェイだろうと、組織とシステムは互いに影響しあって、その形が決まっていくというのが分かるかと思います。もう少し視野を広げると、組織もシステムも自分たちの会社の実現したい目的を達成するために、あるものと言えると思います。組織もシステムも人間が作るものですので、自分達がどうありたいかというところに最終的な落とし所がある気がします。
下記の記事はa-worksという会社の組織の考え方なのですが、そこに集まっている人の価値観が大事になってくると思います。例えば変化を重視するなら、組織もシステムも柔軟に変えなければいけないし、規律を重視するならある程度は縦割りな形になるでしょう。

www.a-works.asia

 

なぜ会社に人が集まるかというと、そこに何か解決したい問題があるから、というのが大きいと私は考えています。自分の会社や職場で、問題が全く無いという人の方が珍しいでしょう。組織内では次から次へと解決すべき課題があって、それを解決するために日々どのような形が最適か、多くの人が頭を悩ませていると思います。
下記の伊藤直也さんのスライドにもある通り、「チームビルディングやレガシー改善そのもので生産性をあげようと考えるから、それで生産性が上がったかどうかを問われて苦しくなる」、「問題を解決する過程で「そのほうがよかったらからそうした。結果、問題は解決された」なら誰も文句を言わない」というのがある通り、組織もシステムも問題を解決するために変えるなら、みんな文句は言わないと思います。組織やシステムだけに閉じて議論するよりも、まずは自分達が取り組むべき問題は何なのかというのにフォーカスすると、あるべき形も自ずと浮き上がってくるのではと私は感じます。

speakerdeck.com