とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

受託開発について考えてみる

システムの開発というと、日本ではまだまだベンダー任せというケースが多いでしょう。前に本ブログで紹介したユナイテッドアローズの事例においても、今後ITをビジネスのコアにしていく方針にもかかわらず、ベンダーに開発を頼らざるをえない会社もあると思います。

toaruit.hatenablog.com
今さかんにさけばれているDXは、ITをビジネスのコアに位置付ける取り組みだと私は考えていて、ビジネスのコアを外注するというのはやはり妙な感じはします。特にベンダーが最近力をいれているDX案件、これを今までのようなベンダー任せの構図で開発することが、果たして自社のビジネスの成功につながるかは、改めて考えてみても良いかもしれません。
とはいえ、自社で全てのシステムを開発するのは無理があって、やはりそこはシステム会社の力を借りる場面は出てくるでしょう。そこで求められるのはシステム会社をうまく使うやり方だと思います。ビジネスのノンコア部分を切り出して受託開発で依頼するというのも手だと思いますし、準委任(SES)や派遣に依頼して自社で行ってる開発をヘルプしてもらうのもありだと思います。いずれにせよ、局面局面でどのようにシステム会社を使ってどう開発を進めるのかというのは、今後も大事になってくると思います。
SESや派遣での働き方についてSNS等で、ブラックだとか悪く言われることが多いかもしれません。ただ、それはSIerが行うような受託開発における、多重派遣や偽装請負などなどの話であることが多いかなと思っています。今後、大規模な受託開発が減ってくれば、自ずとこのようなことも減るのではと個人的には考えています。ユーザ企業と直で契約できるようになれば状況はかなり違うかなと感じるし、その分エンジニアに求められてくることも高度になってくると思います。少なくとも、下請けのピラミッド構造で末端に出すような単純作業に近いタスクは減ってくるのかなと私は考えています。ので、今SES等で働いている人は、いかにユーザ企業に近いところで働けるか、いかにビジネスのコアに近づけるか、そういったことを考えながら仕事をすると良いのかなと思います。