とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

エッジコンピューティングと次世代のインフラ

ITのインフラは今はクラウドベースのものが、かなり当たり前になってきていて、普及という点では十分なところまできてるように思います。今回は現在のクラウドインフラの次に来るかもしれないインフラについて、少し書いてみたいと思います。
今はまだIoTは普及段階なので、AWSのような地方ごとに巨大なインフラ拠点があればこと足りるかもしれません。ただ、より大量のデータがやりとりされたり、即応性が求められたりすると、このインフラの形だともたなくなる可能性があるわけです。そこで今考えられているのが「エッジコンピューティング」です。エッジコンピューティングでは、処理対象に物理的に近い位置に「エッジ」と呼ばれる、小さいサーバ的なものを配置します。リアルタイム性が必要な処理はこのエッジが担当して、時間がかかるバッチ処理は中央のサーバが行うといった、大まかな構成になります。

www.ntt.com


具体的なユースケースとしては、機械学習による使用が挙げられます。機械学習の元ネタとなる学習データは中央のサーバで管理するというのが現在のスタンダードと思います。下記の記事では中央のサーバを置かず、非同期でエッジどうしでデータを共有するような仕組みが検討されているそうです。データ自体は分散されているものの、学習は一つのところにデータが集まっているかのように行われる技術とのこと。

thinkit.co.jp


処理の分散化が進むことによって、ブロックチェーン技術の活用もより検討されるのではないかと個人的には考えています。下記の記事では、宅配ボックスの例が紹介されています。宅配ボックスでは配達人と受取人がいて、どのボックスの荷物を受け取れるかということを、アプリで管理しています。登録した情報が適切かという判断を中央のサーバではなく、ブロックチェーンを用いてます。他の人がボックスを開けられないよう改ざんできないようにし、安全性を担保しています。

tech.s-cubism.jp

 

ブロックチェーンの課題としては、速度面での懸念があるのですが、ここら辺改善されるとより使いやすい技術になるのかなと感じます。