とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

課題解決とIT

ハンコを押すロボットが話題になっていますね。これは技術の無駄遣いではないかと、感じている人もいるかと思います。
そもそもITを使う目的として答えは人それぞれにあると思います。業務効率化のため、コミュニケーションの手段のため、はたまたゲームのためかもしれません。ただ、どのような分野であれITが果たす役割で、重要なのは「課題解決」だと私は思ってます。
作っても使われないシステムや機能、これらは課題解決に失敗した結果のものと思ってます。かくいう私も過去に使われない機能を、作ってしまったりしました。。適切な課題設定がされてない状態でプロジェクトを走らせること(とりあえずやってみようぜ的な感じ)は上手くいくか賭けになってしまうだろうし、プロジェクトをいかに上手くまわしたところで、そもそも走ってる方向が間違ってるので、使われないシステムが作られてしまうわけです。
以前にも本ブログで紹介した伊藤直也さんの記事ですが、マネジメント以外でも「問題にフォーカスする」ということは、やはり大事なことだと思います。

伊藤直也氏が語る、マネジメントで本当に大事なのは「問題にフォーカスする」である理由】
https://getnews.jp/archives/1734166

下記の記事にもある通り、これだけITが浸透しているなか、エンジニアが作ったシステムで課題解決できるシーンは増えていると感じています。ただ、すごいシステムを作ることがエンジニアの役割だけではなく、「課題解決」のためにどのような手段が望ましいかを考えるというのも求められてきていると感じます。エンジニアも要求通りのシステムを作ることに加え、課題解決を行う経験を増やしていくことで、より必要とされる人材になるのではと思います。

【エンジニアは技術とコミュニティで社会課題を解決できる──及川卓也氏が考える「テクノロジーのこれから」】
https://www.si-ght.jp/entry/techandme-oikawa02

さて、ハンコを押すロボットが解決する課題は、ハンコを押すという作業の効率化になると思います。ただ、そもそも物理的にハンコを押すという行為にどれだけの意味があるか。
課題をもう一段掘り下げて考えないと、せっかく手間をかけて作ったものが価値のないものとなってしまう可能性があり、作り手となるエンジニア自身がきちんと意識すべきではないかと思います。