とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

IT企業がM&Aをするということ

近頃はIT関係の会社が、M&Aを活発にしていて毎日のようにニュースを見かけるくらいです。今回はこのM&Aについて取り上げます。
まずM&Aとは何か。企業の買収というイメージがありますが、合併や事業譲渡など、会社の経営権の移動に関することを対象として使われる用語となります。

M&Aとは】
http://zaimu-keiei.jp/ma/ma%E3%81%A8%E3%81%AF/

IT業界のM&Aでいくと、MicrosoftGoogleは頻繁に企業買収を行ってるイメージがあります。既にサービスとして認知されてる企業を買収するケースもありますが、尖った技術を持っているようなスタートアップ企業についても買収されることが、増えているそう。

【IT企業のM&Aが加速しているワケ】
https://engineer-shukatu.jp/archives/45633

なぜ大企業はスタートアップを買収するかというと、もちろんスタートアップが保有する技術に価値があるというのもありますが、大企業自体がチャレンジングな事業に手を出しづらい(特に日本だと)という背景もある感じがします。ここら辺は以前に本ブログでふれた、Qrioの例が参考になるかなと。
https://toaruit.hatenablog.com/entry/2016/06/28/013100
また、スタートアップ側も大企業に買収されることで、資金の心配が減ったりや管理業務を独自で整備する手間が軽減されるといったメリットもあります。また自分達で上場して資金を調達するよりも、買収先を探したほうが、成功の可能性が高いということが挙げられます。

【スタートアップ企業でなぜ10億円超えの巨額買収・M&Aが続くのか】
https://ma-japan.info/archives/1549

スタートアップはIT界隈の会社が多いので、これもIT業界でM&Aが活発とみられる要因と感じます。
さて、日本に目をうつしてみてM&Aに積極的な会社ももちろんありますが、下記の記事の通りアメリカに比べると、上手とはいえない状況です。なぜ上手くいかないかというとM&Aに長けた人材の不足や、日本型の人事制度が足かせになってしまうことが挙げられています。

【日本企業は、なぜこんなにM&Aが下手なのか】
https://toyokeizai.net/articles/-/182671

お金は持っててもM&Aが活発に出来ないのは機会損失なので、ここら辺が対応できるよう組織や制度を変えていくといった対応も、買収側には求められるかなと感じます。今後の動きとしては1社で全ての事業を行うのではなく、事業譲渡等を行いやすいようにホールディングのような会社の運営がより進むのではと個人的に感じています。ので、自社のルールを紋切り型で買収先に適用するのではなく、各社独自のやり方で運営していくものの、ちゃんとコントロールはするというマネジメントのやり方も変わってくるような気がします。