とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

日本でのAIの活用事例のまとめ(2019年初頭)

あけましておめでとうございます。2019年になりましたね。今年もどんな年になるか楽しみです。

ITに関して、2019年も引き続きAI関連の話題が取り上げられることが多くなると思います。直近だと紅白でPerfumeディープラーニングを用いた演出を行ったのが話題になりましたね。
以前に取り上げた書籍の通り、AIが人間の仕事に取って代わるとさけばれていますが、
http://toaruit.hatenablog.com/entry/2018/04/27/004002
実際に日本で現時点で、どのようにAI技術が活用されているか少し調べてみました。
各論の前にまず、日本がAI研究において世界でどの程度の位置付けとなっているか、下記の記事で日本の第一人者ともいえる松尾豊さんが語っています。要約すると日本の大企業において研究者の囲い込みや取り組みが不十分であり、ベンチャー企業にもチャンスはあるということ。また、諸外国と比べると遅れをとってしまっているという状況となっています。

【なぜ日本は人工知能研究で世界に勝てないか 東大・松尾豊さんが語る“根本的な原因”】
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1809/18/news011.html

 

さて、そんな中でも日本の企業が生み出しているサービスが出てきていて、少し紹介したいと思います。

まず、リーガル関連。AIが契約書をレビューする「LegalForce」サービスがβ版であるにかかわらず3ヶ月で70社の導入を達成しています。契約書関連の書類は人が目でチェックするにも漏れ等が起こりやすいので、AIで効率化しやすい領域だと思います。

【AIが1秒で契約書をレビューする「LegalForce」が5億円を調達、β版は約3ヶ月で70社が導入】
https://jp.techcrunch.com/2018/11/30/legalforce-fundraising-500m-yen/

システム開発の関連だと、人の視線情報でレビューの精度を測定するという取り組みがされています。私も経験があるのですがレビューの品質を何をもって担保するか(結局、指摘数とかになってしまう)というのが難しく、視線情報という観点はよいなと感じます。下記の記事では要件定義書のレビューが対象となっていて、しっかり読み込まれるか視線情報で判断するというものになります。

【要件定義書がしっかり読まれているかを測定――視線情報を機械学習にかけ、要件定義書レビューの評価を行う】
https://codezine.jp/article/detail/11218

最後に紹介するのはTwitterなどのSNSの情報を自動で収集して事故情報などを、知らせてくれるというサービス「FASTALERT」。かなり昔に市民参加型のニュースサイトの企画が話題になりましたが、それをAIで実現しているイメージかなと感じます。

【人間によるジャーナリズムを守る。 それには、AIを使うしか道はない。】
https://wired.jp/waia/2018/17_katsuhiro-yoneshige/

どのサービスも、今ある課題を効率化するという点で、AI技術をうまく活用しているなと感じます。今まで諦めてしまったことも、もしかしたらテクノロジーで解決できるかもしれない、そんなことを一つでも実現できる一年にしていきたいなと思います。