とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

能力主義とピープル・アナリティクス

日本のIT企業は未経験や文系の人を、今でも多く採用しています。かくいう私も未経験でITの会社に入った一人ではありますが、未経験者でも入れてしまうというのは日本特有かもしれません。

 

【日本のITがダメな本当の理由】

https://wirelesswire.jp/2017/01/58716/

 

個人的に未経験OKというのは、IT業界に広く門戸が開かれているということなので、そこまで悪いことと思いません。どのみち適正がない人や仕事が合わない人は、いずれ辞めてしまうので。(ここら辺がITの離職率が高いことの一因となっている面はあるが)

日本が未経験OKなのは、その評価制度に関連していると考えられます。いわゆる「能力主義」での運用です。

 

【「実力主義」や「成果主義」と混同されがちな「能力主義」の正確な意味を知ろう】

http://www.bbt757.com/pr/bbtch/26/

 

職務主義だと、決められた仕事に対してその人が持っているスキルを照らし合わせれば、採用の可否はある程度判断できます。ただ、能力主義の場合はそうはいかず、そもそもの職務がきっちり決められていないこともあるので、採用の可否も定性的となってしまうのかなと思います。(なのでポテンシャル採用が成り立ち)

で、ここからが本題なのですが、こういった日本的な評価制度にあった採用をしていくためには「ピープル・アナリティクス」を活用できる余地があると考えています。ピープル・アナリティクスが何かというのは、まず下記のサイトをご覧下さい。

 

【ピープル・アナリティクス】

https://hcm-jinjer.com/glossary/word/word-339/

 

つまり、自社に合った人材にみられる行動特性を科学的に分析できるということです。下記のリクルートワークスの研究結果をみると、ピープル・アナリティクスの考え方自体は昔からあったようですが、行動特性を分析しそれを採用や評価に結びつける為のプラットフォームがようやく出来てきた感じでしょうか。

 

【ピープル・アナリティクスの歴史を振り返る】

https://www.works-i.com/research/2016/pa/04.html

 

欧米と比べると、日本ではまだ事例が少ないようです。各社での利用検討はこれからといったところでしょうか。

 

【欧米と日本における「ピープルアナリティクス」の違い】

http://diamond.jp/articles/-/109653

 

ちなみに、能力主義の評価制度について、トヨタでも採用されています。トヨタでは現状定性的といえる項目も評価指標として入れられていますが、ピープル・アナリティクスを活用して科学的な分析を今後行ったりするんでしょうかね。

 

【なぜトヨタでは「人望」がなければ出世できないか】

http://president.jp/articles/-/14480