とあるIT屋の独白

ITや経営について主に書きます

価値というものについて考えてみる

以前に以下の記事で、価値観について触れましたが、

toaruit.hatenablog.com

価値観と言っても、そもそも「価値」ってなんやねん、となんとなく最近感じました。というわけで今回はこの「価値」について考えてみたいと思います。

価値とは何かってのは人によって考えていることは違うと思うし、明示的にこれだという定義も無いかなとは思います。大体の人が思い浮かべるイメージとしては、下記の記事にあるような「役に立つか」とか「交換可能か」のようなものが挙げられると思います。

fusaton.hatenadiary.org


じゃあ、役に立たないものは価値が無いかと言われると、必ずしもそうではないでしょう。例えば、創作物やアプリなど、なんでこんなの流行るのかってのは、けっこうあるし、それが役に立たなくても楽しければいいじゃんみたいな事はあるかなと思います。
下記の記事では「感情を引き起こす」何かが価値なのではと述べられてます。例えば、炎上マーケティングみたいな負の感情を引き起こすものでも、それはそれで価値があるのかなとは感じました。

www.derukui.company


次に考えるのは、何に価値があるのかという判断ですが、「役に立つ」や「感情を引き起こす」といった事は、現在だとかなり主観的な判断にならざるをえないでしょう。ある人にとっては価値が無いと判断されたものでも、別の人にとっては価値がある、といったことが往々にしてあるとは思います。だから、絶対的な価値があるものって、世の中そこまで多くは無い気はします。

主観的に判断される「価値」というものに対して、自分は価値がある人間かというのを考える事自体が、少しナンセンスかなと私は思います。もちろん、自分が誰かの役に立ったり、人に良い感情を与えられる、と言える人は素晴らしいと思います。
私はどちらかと言えばネガティブなので、ただなんとなく過ごしてるって感じが近いです。価値があるかもしれないし、無いかもしれない、そんな曖昧な世界観で生きてるかなと思います。なので、下記の記事にあるような「実際に自分の人生の意味を考えてみてもよくわからないもの」という感覚は、なんとなく分かります。

www.shimada-law.com


どういうものに価値があるか分からない、そんな世界観で生きていくにはどうしたら良いか。一つの考え方として、下記の記事にあるような「たまたまを大切に」というのは、個人的にはけっこう重要かなと考えてます。

gendai.ismedia.jp


自分のことを考えた時に、学生時代にITエンジニアになるなんて全く考えてなかったし、自分が今の職場にいることなんか、数年前には予想なんか全然出来なかったでしょう。だから、自分が今の状況にあるのは、たまたまの要素がけっこうあるかなと考えてます。
将来のことを逆算して自分が価値のある方向にちゃんと進んでる人は、素晴らしいと思います。とはいえ、自分の思い通りにいかないって人も多くいるでしょうし、それについて変に悲観するべきでは無いかなと感じます。自分に今起きてることについては、たまたまなのかもしれません。ただ、たまたまだからと否定するのではなく、ちょっとそれに向き合ってみるという姿勢は、意外と後に効いてくるように私は考えてます。もちろん、現時点での価値を考えることは大事なのですが、一方でたまたまと思えることに気を向けることが、何か行き詰まってることの打開策になりうるかなと感じます。

2022年時点でのテレビについて考えてみる

テレビはオワコンだと言われて久しくなってますが、いまだに日本においてはそれなりの視聴者数はいるし、広告媒体として大きなお金が動いたりしています。とはいえ今のままでこれから伸びる分野かと言われるとそれは微妙で、例えばアメリカでは既にTikTokYouTubeがもうテレビと同様の視聴時間を持っていってたりします。

marketing.itmedia.co.jp


日本でもテレビを観ないという人は、珍しくなくなってる感じはします。少し前であればテレビを観ない人はある種非常識だ、みたいな論調はあって、テレビで流れているような事柄が常識であるみたいな面もありました。ただ、今はテレビを観ていない=非常識であるとは、必ずしもならないと私は考えています。今までであれば、テレビを観ないことが強がりみたいな雰囲気があった気はしますが、ごく自然にテレビなんか観ないよって人も増えているようには感じます。

ta-nishi.hatenablog.com

なぜテレビを観ない人が増えたのか、大きく2面あると思っていて、ネットの利便性とコンテンツの質の面です。
ネットでは情報の閲覧はオンデマンドでも行えることが、利便性として大きなものに挙げられます。もちろんリアルタイムで情報を流すこともできますが、オンデマンドで得られるような情報を無理してリアルタイムで観る必要性は無いでしょう。テレビのコンテンツも今はネットでも閲覧できるようなサービスもあって、手段としてのテレビにあえてこだわる必要は無いかもしれません。
加えてネットでは、文字情報以外にも動画や音声のコンテンツも充実してきていると言えるでしょう。今までコンテンツの王道だったテレビに、匹敵するくらいの質にもなってると言えるかもしれません。もちろん、まだお金をかけている以上はテレビのコンテンツの質はかなり高いですし、まだまだテレビが果たしてる役割は大きいでしょう。ただ、テレビから人材が流出したり、そもそも優秀な人材がテレビの業界に入らなくなることは今後ありうるとは思っていて、この質が維持できるかと言うのは中々どうだろうとは感じます。

taishu.jp


昨今はコンプライアンスも中々厳しく、テレビでは思うようなコンテンツ作りが出来ない点もあるかなと思います。ただ、それは大口の広告主という、ある種テレビが逆らえないような構図となってしまうビジネスモデルが、根幹にある気もします。なので、ビジネスモデルの転換も含めてテレビが変わっていかなければならないと思うし、旧来の構造から脱却した先にある、テレビの新たなコンテンツのようなものに個人的には少し期待しています。

青汁王子について感じたことを書いてみる

最近はメディアでも青汁王子の話題を見かけることが多くて、以前に逮捕された時に比べて認知度も上がってきているように感じます。ストーリー・話題・コンテンツの作り方が非常に上手で、私も何個か観てけっこう面白いのもありました。最近だと、ライバー社の騒動はYouTubeの再生数も直近ではかなり上の方に来ていて、この騒動で青汁王子の動画を観た人も多いのではないでしょうか。

www.youtube.com


メディアへの露出が増えてきてる以上、彼自身は自分のイメージを非常に大事にしていると思います。以下のインタビュー記事では、新潮社への名誉毀損の裁判と、経営者として事業に出資していることを語っています。

biz-journal.jp


さて、そんな青汁王子ですが、怪しいと感じる人も一定数いるとは思います。もちろん、これだけ話題になればそういう人も出てくるのは致し方ないのですが、とは言え自分もどちらかと言えば否定的に見てしまう方なので、気持ちは分かります。ちょっと調べると、これどうなのと感じた部分はあるので、気になった点を少し書いてみたいと思います。

まずは新潮社との裁判ですが、上記のインタビュー記事では勝訴と青汁王子は言っているのですが、下記の失敗小僧さんの動画にある通り、雑誌回収と謝罪記事の掲載までは裁判所では認められていないようです。

www.youtube.com


もちろん、今後の裁判で青汁王子側が追加で訴訟する可能性はあるのですが、損害賠償だけで事を収めるのは少し違和感があります。新潮社の記事は私は読んでないのですが、賠償が認められた以上は書き方は良くなかった点はあるのでしょう。ただ、完全に嘘であるかと言われると、この判決だとそうではない(?)雰囲気も感じますので、ちょっとどうかなと思います。

なお、この新潮社の記事のきっかけとなったと言われる、青汁王子が当時出資していた会社の経営者側の意見が、下記のみねしましゃちょーさんの動画にあります。青汁王子が完全に嘘を言ってるわけではないとは思いますが、やはり脚色というか盛った上で発信されている感はありますよね。

www.youtube.com


もちろん、この方の意見を全て鵜呑みにするわけではないですが、動画の中で少し触れられていた、そもそも青汁王子は自分のこと経営者と言ってるけど、どういう会社を経営しているのかってのは、知ってる人の方が少ない気がします。ググると真っ先に出てくるのは「株式会社みさきホールディングス」という会社ですが、事業内容が「通販支援」、「若手経営者のベンチャー支援」としかなくて、いまいちピンとこない感じはします。

misakiholdings.com

 

実際、どういう会社に出資してるのかってのはググっても出てこないのですが以下の、みねしましゃちょーさんの動画に推測されているのが挙げられています。もちろん推測なのでこれが事実というわけではないのですが、業務停止処分を受けている会社もあってキナ臭い感じはします。

www.youtube.com


出資していると推測されている会社の一つの事業について、以下の動画で失敗小僧さんが取り上げています。まぁ、Webにありがちな、アフィリエイトと際どい表現を使って売り上げるやつですね。

www.youtube.com


会社を経営していく以上は、ある程度強引なことやグレーな事も必要になる時はあるでしょう。私はそういうやり方を全否定するつもりはありません。ただ、青汁王子自身が経営者を増やすと言っている以上、綺麗事だけでなくそういう負の部分も、経営者と豪語する以上はちゃんと伝えることは必要だと私は思います。負の部分には触れず綺麗な部分だけ見せて、それで視聴者に夢を見せるのは良いのですが、隠そうとしても情報は漏れ出るとは感じます。実際に強引なことはやってきたと思うので、良く思わない人が一定数いるのだと感じます。
そりゃあ、経営やってりゃ良く思わない人はどうやっても出てくるだろうし、悪い噂が出るのはどうしようもないものです。ただ、その悪い噂に対し全てを潰しにかかるのではなく、認めるべきところを認め改善すべきことは改善するのが、器の大きい経営者かなと私は思います。(もちろん、青汁王子の言い分が全て真実であるという可能性もありますが)

Web広告とDXについて

このブログでも何度か取り上げているWeb広告、2022年現在でもサードパーティークッキー廃止の動きから、有効な手立てというか、まだこれといった対策的なのは出ていないかなと個人的に感じます。下記の記事で挙げられているような、ファーストパーティクッキーの活用やコンテキストターゲティングといったところは、各社で検討されていると思いますが、中々盛り上がりにかけるかなという気はしています。

www.exchangewire.jp


もちろん、これらの手法を批判するつもりもないし、今後深掘りしていくことで効果を挙げられる期待もあるでしょう。一方で、Web広告出してどれだけ効果を出せるのか、例えば新しい方法を導入したら本当に今より効果を出せるのか、のような懐疑的な視点も必要かなと思います。下記の記事に挙げられている通り、「デジタルプロモーションだけで事業を大きくするということも限界」なのではないかという事も、頭の片隅に置いておくべきかなとは感じます。

markezine.jp


ただそれは、Web広告自体が不要というわけではなく、ユーザの行動が変わったと考えるべきだと思います。下記の記事で挙げられている「​​コンバージョンに至るファネルの形が変わっている」ということです。今までは、サイトに呼び込めばコンバージョンが実現できたものが、広告等を使ってサイトに誘導するだけでは、コンバージョンが実現できない段階にきている傾向があるかもしれません。

markezine.jp


以前にこのブログでDXについて取り上げましたが、人々の行動がオンライン起点にシフトしていることは、多くの人が感じている事と思います。その中でユーザも成熟していて、従来のようなWeb広告の表示にうんざりという人も、多くなってきているでしょう。人の行動がオンラインにシフトしている中で、DXの目的の一つとしては、いかにユーザに良い価値や体験を提供するか、というのは大きなところであると私は考えています。

toaruit.hatenablog.com


単純にWeb広告出せば売れるという考えでは効果は出せなくなってきて、結局はどう体験を設計してプロモーションをするかというのに尽きてしまう部分はあります。例えば極端な例ですが、商材としてブライダル関係のものを扱っているのに、それが政治関係のサイトに広告として出てきたら、コンテキスト的には違和感があるでしょう。商材によっては、別に運用型広告でプロモーションする必要はなく、SNSでプロモーションする方が適しているケースもあるかもしれません。

どういう商材でどのようなプロモーションが適しているか、それはまだまだ議論の余地があるし、各社によって異なることもあるでしょう。なので、紋切り型にこれをやれば大丈夫というものではなく、その商材の事業戦略にも関わってくる部分はあると思います。なので、下記の記事のようにコンサルティングと広告の分野が近づいてきているのは、自然の流れかなとは感じます。

toyokeizai.net

2014年のウクライナの出来事をロシア寄りの視点から考えてみる

今年(2022年)に起きたロシアとウクライナの戦争、本当に衝撃的で日本も他人事じゃないと感じた人も多いのではないでしょうか。改めてロシアは油断ならない国で、北方領土を押さえられている日本も警戒すべきとは思います。
プーチンウクライナ侵攻を行ったのは許されないことではありますが、そもそも、なんでプーチンがこんなことしたのかというのは、あまり考察されてないかなと感じました。侵攻した理由は以下の記事にざっと書いてあって、

www.iza.ne.jp


要約すると、以下の三点が主なものになるかなと思います。

ウクライナ政権を「ネオナチ」などと称し、ウクライナの非ナチス化を目的とする。
② 親露派武装勢力が実効支配するウクライナ東部の住民保護。
NATOの東方拡大を阻止すること。

③については、完璧にロシア都合なので擁護のしようが無いです。①と②についてもパッと見言いがかりしか見えないのですが、ただ「ネオナチ」と「ウクライナ東部」については、ウクライナのここ数年の国内事情が大いに関わっていて、ある程度調べると100%嘘の言いがかりでもないように私は思いました(それでも言いがかりには違いないですが)。なぜ、プーチンが①・②のようなことを言い出したのか、欧米側の視点ではなくロシア側の視点に立って考えてみるのは、一つありかなと感じました。
ということで、今回はウクライナの情勢悪化のトリガーとなった2014年の出来事で、個人的に気になったものを取り上げ(全部取り上げたらキリがないので・・)、少しロシア寄りの視点から見てみようと思います。

<前提>

・以下は少し古い論文(2011年)ですが、ウクライナは東西でだいぶ雰囲気が異なる国であることが見てとれると思います。西は欧州支持で主にウクライナ語を使用、東はロシア支持で主にロシア語を使用しています。なので、ウクライナ全部が必ずしも欧州支持ではない、ということが前提にあります。

現代に見る東西の狭間のガリツィア、ウクライナ

・今回は欧州やアメリカの関与については、あまり触れないこととします。それを書き出すとほんとカオスになりそうだったので、ウクライナとロシアのことについて主に書くこととします。ただ、少し調べると欧州やアメリカの関与の仕方は褒められたものではなく、事態悪化の要因として見逃せないものと私は思います。そんな彼らが、ウクライナを全力で応援してるとか、したり顔で言ってるのは、個人的には非常に違和感を感じています。

<2014年の出来事(抜粋)>

■マイダン革命(〜2014/2/22)

ロシアのクリミア侵攻の前にウクライナで起こったのが、「マイダン革命」と呼ばれる、親ロシア派の政権転覆です。詳細は以下のWikipediaに詳しくまとめられていますが、事の要点だけ抜粋します。

ja.wikipedia.org

・当時の大統領だったヤヌコーヴィチは、親ロ派です。彼の経歴は以下のページにまとめられています。もちろん、彼はロシアの後ろ盾があったわけですが、選挙では欧州派と接戦となっており、全く不正が無かったとは言いませんが、東部を中心にそれなりの支持はあったと思われます。

ja.wikipedia.org

・ヤヌコーヴィチはEUとの協定を進めていましたが、ロシアから圧力をかけられ、断念しました。

EUの協定を断念したことに対して、欧州寄りの国民が猛反発し暴動が起きて政権転覆につながりました。ちなみにその時の暴動を主導したのが、プーチンが言うところのネオナチで「右派セクター」と言われている組織になります。

ja.wikipedia.org

■欧州派の暫定政権によるロシア語の公用語法廃止の提案(2014/2/23〜)

あまり記事等で取り上げられてないのですが、マイダン革命後の暫定政権が一番最初にやったことは「ロシア語の公用語廃止」の提案です。暫定政権大統領のトゥルチノフが発表して、これも後のクリミア併合や東部独立の引き金の要因になってしまったと思われます。
以下のトゥルチノフのページにもありますが、

ja.wikipedia.org

当時はこの提案にEUも難色を示したそうです。

なお、ヤヌコーヴィチ政権がロシア語も公用語と認められうる公用語法を施行していたところ、最高議会と同大統領は同23日に同法廃止を決定して、国内ロシア語圏においてはこれに激しく反発する勢力が現れることとなった。同法の廃止がノヴォロシア人民共和国連邦が5月12日にウクライナからの独立を宣言する契機となっており、EUも同法の廃止については、マイノリティの権利が守られるべきであるとして懸念を示している。

■クリミアでの対立とロシア併合(2014/2/26〜)

マイデン革命の余波で、クリミアでもタタール人と呼ばれる暫定政権側と、コサックと呼ばれるロシア側で対立が起きました。この対立を契機にロシアがクリミアに侵攻して、一気に併合まで行った流れになります。

ja.wikipedia.org

■東部の独立(2014/3/1〜)

2022年まで至る東部の問題も、この時に発生しています。以下のページにある「親露派の抗議者たちは、2014年3月1日から6日までドネツィク州庁舎を占拠」が契機になっています。ちょうど、マイダン革命の立場を入れ替えたような事変が、東部で起きたわけですね。

ja.wikipedia.org

東部で占拠した親ロシア派勢力を排除しようと、政府側も戦力を送って紛争になります。その時に生まれたのがプーチンが言うところのネオナチで、今ちょくちょく話題になってる「アゾフ大隊」です。アゾフ大隊は、この東部の紛争をきっかけに、その後なぜか政府軍に編入されます。
ちなみに、2022年の戦争で大きな被害が出たマリウポリをアゾフ大隊は拠点としていて、ロシアが重点的に攻めてる理由の一つではあると考えられます。

ja.wikipedia.org

なお、アゾフ大隊については、OHCHR(国連人権高等弁務官事務所)もその振る舞いを問題視していて、評判はよろしいものではないです。

www.globalmacroresearch.org


<雑感など>

少しロシア寄りの視点から、かいつまんで2014年の出来事を紹介しましたが、こうやって見るとマイダン革命を皮切りに、ウクライナ内で燻っていた対立が一気に表面化した感じはあります。それが、ウクライナへのロシア介入の大きな口実を与えてしまいました。なので、最初に挙げたプーチンの言いがかりですが、100%正しいとは言えないまでも、それっぽいことがウクライナ内で起きていたようで、今に至るまで尾を引いていると感じます。
今後、ロシアがヤケになって日本にも攻めてくる可能性も、もちろんゼロではないでしょう。その為の防衛はきちんと検討すべきと感じます。ただ、我々一人一人が今意識すべきことは、国内で余計な対立を煽らず「寛容性」を持つことだと考えています。幸いにも日本ではウクライナのような壮絶な対立が無く、すぐにロシアが攻め入る口実はそこまで無いと言えるでしょう。今現在の日本において、この寛容性はかなり高いと思っていて、それは日本の強みであると私は感じます。

日本人の考え方も時代によって変わるだろうし、その時内戦みたいになる未来も最悪のケースとしては考えられると思います。最悪のケースにならないために、マイノリティへの配慮など寛容性を改めて意識することは大事だし、その意識がこの先の戦争回避につながると私は信じています。

2022年における仮想通貨の個人的な所感

数年前と比べて2022年現在、仮想通貨の認知度はかなり広がったと思うし、実際に購入している人もいるでしょう。ただ、購入と言っても仮想通貨の利便性に価値を感じてというよりは、短期的な値動きで利益を得る目的が大半な気はします。もちろん値動きが大きいことで、大きく利益を得られる可能性はあります。ただ、下記の記事にあるような通貨としての安定性・法整備・利便性は、まだまだこれからな感じはします。

www.jri.co.jp


仮想通貨の現状の課題を解決するためには、ある種の権威的なものが必要です。例えば分かりやすいものでいくと、国家のお墨付きでしょう。多くの国は自国の通貨を持っていて、政府がそれに権威付けをすることで価値を付与しています。少し前に、Metaがやろうとしていた仮想通貨は、この権威が得られずに失敗しました。大規模な企業が本当に実社会で使える仮想通貨を目指して行われた取り組みでしたが、政治の壁は大きかったように感じます。

gigazine.net


Metaのような取り組みは今後も起こる可能性はありますが、仮想通貨の実用で大規模なものとなるともう少し先かもしれません。それまでは、安定性や利便性をより追求するのが現実的と思います。ITの取り組みで先進的なエストニアであっても、まだまだ慎重な姿勢という状況です。

jp.cointelegraph.com


とはいえ、仮想通貨自体は今後も進歩していくと思うし、実用的な事例はポツポツと出てくるように思います。実用例的なもので、個人的に気になってるところを二点挙げたいと思います。

まずはエンタメ領域で、最近だとNFTとセットで提供されているコンテンツが多くなってきてる感じはします。以下のようにNFTゲームと呼ばれるものも、徐々に出てきていてトレーディングカードとかは親和性は高いでしょう。個人的にはスマホゲームに組み込める段階までいければ、NFTと意識することなく購入等を行える時が来るかなとは考えています。

fisco.jp


もう一点は、Dev Protocolの取り組みです。Dev Protocolでは、投資側のOSSへの投資に対してトークンを用います。投資の見返りとして年利と開発者側からの対価的なものを、受け取れるそう。昨年時点ではトークンを取得するためのガス代がかなりかかるみたいですが、取り組み自体は面白そうなので、今後改善していくことを期待してます。

gaiax-blockchain.com

 

無関心と関心は伝染するかもしれない

職場や学校において、なんか無関心そうな人って一人はいますよね(個人的な経験から)。かく言う自分も、けっこう無関心な雰囲気を出してしまう時はあるのですが、どういう時にそういう感じになってしまうのだろうと、少し内省してみました。もちろん、その時々の自分の体調やモチベーションにもよるところはあるのですが、やはり周囲の影響も多分にあるかなと感じています。
例えば、自分の取り組んでいることに対し、周囲の人が何の興味を持たない状態になった時、自分はそれを続けられるでしょうか。もちろん、好きでやっていることであれば一人でも続けられる、という人もいるでしょう。ただ、続けるにしても周囲の人が自分に興味を持たない以上は、自分も周囲に対して興味が持てなくなってくると感じます。つまりは、周囲が自分に無関心だと、自分のやってることに対する関心が失われる可能性があるし、自分も周囲に対して無関心になる、という悪い循環が発生するのではと考えています。

それが組織レベルまでに及ぶと、下記のさくらインターネットのような失敗事例になってしまうかもしれません。たとえ、会社を買収しても買収先に対して無関心でいると、いつの間にか赤字を垂れ流していたり、債務が膨らんでたりするという結果にもなりえます。日本での買収の失敗事例でいくと、少し前ではありますが日本郵政の豪州物流会社の買収や、東芝ウェスチングハウス買収などが挙げられるでしょう。

signal.diamond.jp


無関心の伝播を食い止めるには、やはりリーダーやマネージャーの力が大事で、このポジションの人が無関心だとメンバーはけっこうキツイかなと感じます。いかに組織の取り組みに意義があって、リーダーやマネージャー自身が関心を持っているかを、メンバーに伝える必要はあるかなと思います。

無関心が人に伝わる一方、関心も人に伝わると私は考えています。ただ、関心を伝えるのは、無関心を伝える以上に大変な気はします。相手がそれに関心を持ってくれるとは限らないし、根気も必要になってくるでしょう。特に新しいことを始める時など、なおさらです。
下記はリンカーズというサービスの社長の記事ですが、やはりサービス立ち上げ時は苦労したそうです。関心を持たせるには熱意ももちろん必要ですが、行動やスピード感で伝えるというのも、ありだなと個人的には感じました。関心を伝える方法も一つでは無いと思うので、その人なりに得意な領域で広げていくよう心がけるのも、良いかなと思います。

ix-careercompass.jp