とあるIT屋の独白

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SoR/SoEとシステムの構成

アジャイル開発の導入がシステム開発の現場でもさけばれつつありますが、対象のシステムの特性を鑑みずに導入するのはかえって逆効果になる場合もあります。最近だとSoRやSoEといった括りで、システムの判別をしているようです。SoRはSystem of Recordの略で主に基幹系のシステム、SoEはSystem of Engagementの略でネットのサービスのようなシステムが該当するそうです。下記の記事にこの概要について書かれています。

 

【経済のデジタル化がもたらす企業ITの“バイモーダル”が目指すもの】

http://japan.zdnet.com/article/35075658/

 

SoRとSoEは今までそれ程、厳密な区別なく論じられてきた感がありますが、記事にもある通り特性が違うものとなるので分けて考える必要があるわけです。SoRでアジャイルをやっても失敗することが予想されます。

さて日本ではというと、以下の記事に書かれているように、まだまだ区別するという認識がうすい感じがします。

 

【次世代ICT技術をどう取り込むか 日本企業の視点からSoRとSoEを検証する】

http://it.impressbm.co.jp/articles/-/12353

 

私も企業のシステムに携わるなかで、要件が頻繁に変わるところとそれ程変わらないところが同じウォーターフォールで開発されているような現場でした。もちろん同じシステムで運用されているので、改修箇所によってプロセスを変えるのは違和感がありますが、要件が頻繁に変わる箇所はドキュメントの反映が追い付かず、結果何が正しいか分からないといった事態に陥ります。システムの特性を考えた上で構成を分割し、開発プロセスを分けて考えることはまっとうな流れと思います。